医学根拠で読み解く “顔づくり”の科学

医学根拠で読み解く
“顔づくり”の科学

表情筋や顔に関するトラブルは、世界中の研究機関で活発に研究されています。
本ページでは、その中から特に注目すべき論文・研究成果を一部ご紹介いたします。
なお、ここで紹介する各研究・論文・研究者および所属機関は、
COREFITならびに製造元であるB-by-C社とは一切関係がありません。
独立した第三者による調査・研究結果です。

表情筋や顔に関するトラブルは、世界中の研究機関で活発に研究されています。
本ページでは、その中から特に注目すべき論文・研究成果を一部ご紹介いたします。
なお、ここで紹介する各研究・論文・研究者および所属機関は、COREFITならびに製造元であるB-by-C社とは一切関係がありません。
独立した第三者による調査・研究結果です。

Insight #1 筋肉が硬くなると、血流はどうなる?

筋肉の硬直は、局所の血流を“最大90%も低下”させる要因になるという研究があります。
その影響は、むくみ・くすみ・たるみといった見た目の変化に、はっきりと現れます。

【解説】
筋肉が緊張して硬くなると、その周囲の毛細血管が圧迫され、血液の流れが滞ります。 これにより、酸素や栄養が届きにくくなり、老廃物の排出もスムーズに行われなくなります。
この状態は「局所虚血(きょくしょきょけつ)」と呼ばれ、生理学的に明確に定義された循環障害です。
とくに顔の筋肉は皮膚のすぐ下にあり、筋肉の状態がそのまま肌の状態に直結します。 血流が低下すると、以下のような変化が現れやすくなります:
・くすみ:皮膚表面の酸素供給不足による血色低下
・むくみ:静脈やリンパの還流が妨げられ、水分や老廃物が溜まりやすくなる
・たるみ:栄養不足によるコラーゲン生成の低下で、肌のハリを維持できなくなる

学術的エビデンス
National Institutes of Health

米国国立衛生研究所(NIH)による研究では、筋肉の硬化が進むことで周囲の血流灌流量が最大90%低下することが、動物モデルを用いた実験で明らかになっています。
研究を読む(Stiffness reduces regional blood perfusion – NIH)

臨床知見
Cleveland Clinic

米国の大手医療機関Cleveland Clinicも、血流の悪化が皮膚の色むら、むくみ、冷え、代謝低下などの症状を引き起こすことを紹介しています。 特に筋肉が緊張して血管を圧迫することが、慢性的な循環不良の原因になりうるとされています。
研究を読む(Signs of Poor Blood Circulation – Cleveland Clinic)

【だから】
表情筋が柔軟に動き、しなやかさを保っていること。
それが顔の血流と巡りを整えるもっとも基本的な条件です。
むくみやくすみ、肌の元気がないと感じる方こそ、「筋肉のやわらかさ」に注目すべきです。

Insight #2 筋肉が衰えると、顔はどうなる?

表情筋の筋力が低下すると、顔は支えを失い、むくみやたるみが進行するという研究結果があります。
日常の表情運動が不足することで、肌の弾力も弱まり、老けた印象になることも。

【解説】
顔の筋肉は皮膚のすぐ下にあり、「見た目」を支える構造の土台です。
その筋力が低下すると、水分や老廃物が停滞しやすくなり、むくみやフェイスラインの崩れが目立つようになります。
さらに、筋肉による“引き上げ”が弱まることで、たるみやシワの進行にもつながることが報告されています。

学術エビデンス
BMC Musculoskeletal Disorders(2021年)/Tanaka Y. ら

皮膚筋炎患者において、筋力が低下したグループではむくみ関連の指標(MSTN・FGF23)が上昇。筋力とむくみの間に明確な関係が認められました。
研究を読む(BMC Musculoskeletal Disorders)

臨床知見
Skin Research and Technology(2009年)/Ezure T. ら

中年女性108名を対象に、頬のたるみと表情筋機能(口唇閉鎖力)との相関を調査。筋力の低下が顔の支持力を失わせ、重力によりたるみを助長する可能性が示唆されました。
研究を読む(Skin Research and Technology)

【だから】
見た目の変化は、肌だけでなく“筋肉の土台”から始まっていることが明らかです。
表情筋を衰えさせない顔づくりは、むくみ・たるみ・老け顔の予防に直結します。

Insight #3 筋膜がくっつくと、顔はゆがむ?

筋膜が癒着すると、筋肉の動きが制限され、表情や輪郭の左右差に影響します。
鏡に映る“ゆがみ”や“表情のかたさ”は、筋膜のこわばりが原因かもしれません。

【解説】
筋膜(ファシア)は、筋肉や皮膚、臓器を包む薄い膜のような組織で、全身に連続しています。 健康な筋膜は「滑走性」と呼ばれる滑らかな動きがあり、筋肉の動作をスムーズにします。
しかし、ストレスや姿勢の崩れ、表情の偏りなどによって筋膜が**癒着(くっついてしまう)**すると、筋肉の動きが制限され、左右非対称や表情の硬さが起こります。

学術エビデンス
University of Medical Sciences (ポーランド)

この論文では、顔の左右非対称や表情の偏りは、筋膜や筋肉の滑走性の左右差が一因となる可能性があると指摘されています。 筋膜の緊張や癒着が、筋肉の動きに偏りを生み、見た目の歪みに影響することが示唆されています。
研究を読む(Symmetry of the Face – Review of a Complex Matter)

臨床知見
Physio-Pedia / Dr. Mercede Erfanian

理学療法士向けの専門ガイドでは、筋膜の癒着は身体の動きを制限する要因の一つとされており、顔面の筋肉においても動きの制限や硬さを引き起こす可能性があると解説されています。
研究を読む(Fascial Adhesions – Physio-Pedia)

【だから】
筋膜の柔らかさや滑走性を保つことは、顔の左右バランスやしなやかな表情づくりに不可欠です。
見た目の印象は「皮膚の上」だけでなく、筋膜という“動きの基盤”から変えていく必要があります。

Insight #4 リンパが滞ると、むくみはなぜ起きる?

リンパは“10倍の排出能力”を持つ優れた排出システム。
それが滞ると、老廃物と水分が溜まり、顔の輪郭や肌印象に変化をもたらします。

【解説】
リンパ系は、血管では回収しきれない老廃物や余分な水分を回収して排出するシステムです。
健康な状態では、必要量の約10倍の処理能力があり、代謝のバランスを保っています。
しかし加齢や表情の乏しさ、筋肉の硬直などによりリンパの流れが悪くなると、その処理能力を発揮できず、老廃物や水分が皮下に滞留。
その結果:
・むくみ:輪郭がぼやけ、顔が重く見える
・くすみ:老廃物がたまって血色が悪化
・張りの低下:代謝が落ちてコラーゲン生成も低下
といった肌印象の変化が引き起こされます。

学術エビデンス
Memorial Sloan Kettering Cancer Center(米国)

この研究では、リンパの停滞が引き起こす炎症反応・脂肪沈着・組織の線維化などが確認されており、見た目の変化(皮膚の硬化・むくみの固定化)につながると示唆されています。
研究を読む(Molecular Pathophysiology of Secondary Lymphedema – Frontiers)

臨床知見
Dr. Joachim Zuther

健康なリンパ系は、通常の約10倍の処理能力を持ちますが、それを超えると排出が滞り、むくみ(浮腫)が発生。流れが悪いままだと、老廃物や水分が顔に溜まり、むくみやくすみの原因になることを示唆している内容です。
研究を読む(How Lymphatic Insufficiencies Result in Edema or Lymphedema)

【だから】
顔のめぐりを整えるには、「流す」だけではなく"滞らせない構造を保つこと”が大切。
筋肉の柔軟性や日常の表情の動きが、"リンパの流れを促すポンプ"のような役割を果たしています。

Insight #5 筋肉が硬くなると、肌に“シワ”ができる?

表情筋の硬化は、皮膚を下方向へ引っ張り、シワやたるみの原因になると言われています。
見た目の変化は“皮膚の表面”だけでなく、“その下の筋肉の状態”から始まっています。

【解説】
顔の表情は、皮膚のすぐ下にある「表情筋」が動くことでつくられます。
この筋肉が加齢や使い方の偏りで硬くなってしまうと、皮膚を元に戻す力が弱まり、動きの癖や重力に引っ張られた跡がそのまま“シワ”として残りやすくなります。

これは、筋肉の柔軟性が低下している状態で、皮膚との動きにズレが生じることで“引きつれ”が起きる現象と捉えることができます。 たとえば眉間や口元など、よく動く場所ほどシワが刻まれやすいのは、筋肉の過緊張や固定化が影響していると考えられます。

学術エビデンス
University of Southern California / S. Wexlerら

皮膚のシワ形成において、筋肉層の構造変化や動きの繰り返しが皮膚に物理的なひずみを与えることが、シミュレーションモデルにより確認されました。
研究を読む(A Multi-Layered Model of Human Skin Elucidates Mechanisms of Wrinkle Formation)

臨床知見
Jagiellonian University(ポーランド)
Facial Yoga Study

中年女性を対象としたフェイシャルヨガの研究では、表情筋の柔軟性と弾力の向上が皮膚の張りを改善し、シワの深さが有意に減少したことが報告されています。
研究を読む(Effect of Intensive Face Yoga on Facial Muscles Tonus, Stiffness, and Elasticity)

【だから】
肌のシワは「皮膚の表面」だけの問題ではありません。
表情筋の柔らかさとしなやかな動きが、シワやたるみの予防・改善のカギになります。
筋肉から整える顔づくりこそ、年齢に負けない表情づくりの土台です。